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【中村希明『霊能・霊感の心理学』1993】
霊能・霊感を振り回す人たちを
どう評価し、彼らにどう対処していくのか。
この霊能・霊感振り回しは、
カルト振り回し、オカルト振り回しの事例にも
適用できる問題で、
こちらのオカルト参入のきっかけは、
豊嶋泰国の『日本呪術全書』であった。
割切りのいいひとは、
ユングの集合無意識の問題に、
これらの霊能・霊感・カルト・オカルト現象を
全部ぶちこみ、全体の枠組みを設定し、
個々の事例に引き回されないように論陣を張る癖が
でてくる。
まことに都合のよい概念が、
ユングの集合無意識概念といえようか。
そして、
それに対して、批判派と肯定派がわかれてくる。
こちらは、PKの発信体質なので、
敏感体質者たちの奇妙な振る舞いに対して、
肯定派の立場にたたない。
むしろ、冷や水を浴びせる側にたっている。
もっとも、こちらは否定派ではないところが、
いずれの側に対しても、距離を取ることになっている。
こちらは、
「ひらめき」という言葉を多用する。
それが、霊能・霊感であるとは
解していないだけかもししれない。
いろんな現象に対して、「サイン」として
受け入れることは多々あるけど。
サイン、ひらめき、ヒント。
そのように不可解、不可思議な事象に対して、
そういう反応をこちらはする。
みている事象は同じであっても、
こちらの概念装置に神秘要素を持ち込みたくないので、
極力、概念的定式化で対処しているともいえる。
つまり、
神秘主義を担ぎ上げる気が、
こちらには、ないので、
概念定式化により、複雑な事態を乗り切ろうとする
癖があるともいえるだろう。
本しか出せない人とは違い、
こちらは、形体、構造、記号、シンボルにより、
問題解決をしようとしているので、
その限りでの概念的定式化を
重んじていだけなのかもしれない。
そして、合理的に解決できる問題は8割方で、
残りの2割方は、当事者本人の領域として、
こちらは、その2割方の未解決領域には踏み込まない。
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