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【堀田善衛『定家明月記私抄 正続』】
杉浦明平と堀田善衛はお友達。
杉浦は左。
堀田はコスモポリタンにつきスペイン生活長期。
大麻吸いたければ、
沢尻もスペインに定住してみるか。
さて、杉浦は、
戦後、GHQが、天皇を片付けてくれるのかと
期待していたところ、なんとまあ、無責任男だとして、
昭和天皇、後鳥羽上皇、後醍醐天皇を
帝王の論理とは無責任を本質とすると断罪する。
そういう三人無責任男を
担ぎ上げる保田与重郎に対する批判として
一矢を放ったのが、
堀田善衛の『定家明月記私抄』である。
せこい後鳥羽と二流貴族=定家との葛藤関係を執拗に暴いていく。
ここまで、暴露されたら、
後鳥羽もさぞかし天皇冥利につきるだろう。
二流貴族の恨み節が、後鳥羽の品性を貶めれば、
定家のささやきは目的成就となるのだが。
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以下、amazonレビューの一つ。
藤原定家(ていか)。小倉百人一首の選者であり、平安末期から鎌倉にかけて御子左家をして和歌の家とし、冷泉家につながる歌道を確立させた平安貴族。
この彼が実に五十六年の長きに渡って書き残した日記“明月記”を堀田良衛氏が読み解いて二冊の本にまとめた後半がこれ。
読み物としては決して読み易いとは言えないが、内容にぐんぐん惹かれていき読了。今でこそ茶の湯の利休と並んで歌の定家と神格化されている定家だが、明月記に残された彼の日々を読み今も昔も人の考えることは大体同じということを再認識。
下級貴族(といっても後半生には運に恵まれ、結構な地位まで上り詰めるのだが)の彼の前半生の日記は「いつまでこんな小僧と同じ役職=官位なんだ!早く出世して~」「やはりおれには出世はむりなのか?」「毎日出社=出仕するの疲れた」「何もかも体面取り繕うのに金がかかって困る〜」「車=牛車買う金もない」「営業所=荘園から金が来ない」「長男は馬鹿だから次男に期待」「次男はサッカー=蹴鞠馬鹿だった」「上司が馬鹿でやってられん!」「いくらお偉いの息子でも我慢ならん、バキッ!(上級貴族の息子を燭台でなぐって蟄居)」「大事件だけど、私みたいな小物には関係のないことだもんね~」「姉さんがお偉いさんに荘園をあげて、おれの官位を買ってくれた」といった、正に、今の(どちらかと言えばダメな)サラリーマンと変わらぬ体たらくで埋め尽くされている。
そしてこの続編は平家滅亡、承久の乱を経て鎌倉幕府の確立という激動に翻弄されつつ、運も向いてきて「社長=後鳥羽上皇に(以前庭の松を取られた皮肉を込めて)根暗な歌書いて出したら謹慎=蟄居させられちまったぜ」「社長=後鳥羽上皇は自分で反乱煽っといて負けたら部下のせいって、ひどくね?」「前社長=後鳥羽上皇が島流しされた後の屋敷は荒れ放題、おれは寂しくなって泣く」「ついに部長=公卿だ!」「とうとうこんな俺も大臣=正二位権中納言になってしまった。ビビる―。」「隣に強盗、社長=天皇の家=内裏にも強盗入った」「化け物が出た」「歯が痛い」「膝が痛い」「庭いじり最高!」「屋敷の維持にも金かかるな~」「誰の歌を選ぶかも鎌倉幕府に気を使わないとヤバい」「こんな時代(餓死者続出)に、贅沢三昧とは世も末じゃ」等々、激動の時代を運にも恵まれ(周りでは没落するもの、殺されるもの多々の中)なんとか生き延びつつ、老いてなお盛んな好奇心で時のニュースを自らのコメントとともに書き記している。
隠岐の後鳥羽上皇から名指しで「あいつ歌は凄いが、性格がひん曲がっている」と言われた愚痴とゴシップ好きの和歌ジジィ(失礼)の日記がつまらぬ訳がなかった。
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